2015年6月20日土曜日

包絡線検波で起こる電気的現象の解析/spice設計文化と従来式試行錯誤法の間にあるカルチャー・ショック

従来までは「オペアンプで理想ダイオードを構成すると、AM変調信号から(従来まで言われてきたところの)包絡線信号を取り出すことができる。ゲルマニウムラジオ(Crystal Radio)も、包絡線検波でAM変調信号を復調する。」と言われてきた。

では、実際にオペアンプとローパスフィルタで包絡線検波を実現してみると、何が起こるかを検証してみる。

下の回路図は、オペアンプを使用した理想ダイオードとローパスフィルタで構成した検波回路と、ゲルマニウムラジオやトランジスタラジオのダイオード検波回路の出力信号をLTspiceで解析したものである。

僕達が長い間(おそらく半世紀以上?)読んできた専門書らラジオ月刊誌に書かれた内容は本当に正しかったのだろうか?

21世紀近くになり、spiceが登場することで、このようなコンピュータ上の数値演算で、電気・電子回路上で何が起こっているかを、回路を組み立てなくても机上で検証、検討できる時代になっていた。

・・・・が、僕を含め、専門書や教育上のミスを思い込んだに状況を改善するには多少の時間とカルチャーショックを味わうことになると思う。
(ある程度の試行錯誤法は必要としても、すべて精神論で、開発期限に到底間に合わない長時間の実験で、しかも試行錯誤法に頑なに固執するあまり、迷宮から永久に抜けられない悲惨な事例が現実に起こっています。)

いつまでも昔の知識を信じていると、永遠の迷宮から脱出できないまま、日進月歩と言われるデバイスの進歩に取り残されてしまいます。
日本の教育、技術は遅れているのではないだろうか?と心配です。
世界の先進的技術進歩へ目を向けたいと思います。
 




注意:上図中、正の電圧波形を取り出すオペアンプNJM4580の理想ダイオード特性には、同オペアンプのオフセット電圧誤差が現れ、誤差を含む波形であることが判明しました。

オフセット電圧誤差分をキャンセルする工夫が必要です。この点、上図は現在そのオフセット調整機能が含まれていません。しかしながら、現時点では、従来言われてきたダイオードによる包絡線検波の動作を確認できないことに変わりはありません

理想ダイオードではマイナス側の電圧波形がカットされて情報が半分失われます。これに対してダイオード検波回路は、マイナス側の電圧波形がカットされずに、マイナス電圧側の情報が失われずに出力に可算されています。この記事内容はさらなる検討が必要です。
(加筆:June 29, 2015)

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PS.
オペアンプの内部回路を、トランジスタで組んで、トランジスタによる能動負荷の手法等をアナログ回路ICを構成しようとしたところ、spice解析計算中に、異常発振など、回路動作が極めて困難な複雑な動きを見せ、これを実回路で組みながら完成させようとしたら、恐ろしく長期の工数のロストが起こることが実際のspiceを使った解析経験で、嫌と言うほど思い知らされました
回路の適切なspiceモデル設定のノウハウを知識と設計経験で集積することが大変重要と思います。
従来式試行錯誤の設計手法が明確で無いまま、見通しの見えない実験を続けるのは、設計手法としては、ずいぶん過去の時代にオワコンだったと痛感しています。(2020/11/17 ) 

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