2015年7月11日土曜日

理想ダイオード検波とダイオード検波の原理実験(再評価)

前回の理想ダイオード検波とダイオード検波の原理実験を再評価した。
改良点は、次の通り。

(1)オペアンプRF増幅器のオフセット電圧を調整し、その出力信号の振幅電圧中心が0Vに可能な限りまで調整した。

(2)オペアンプによる理想ダイオード回路のオフセット電圧を調整し、出力電圧のズレを可能な限り補正した。

結果:

(1)上記(1)(2)の対策により、理想ダイオード回路の出力する検波された変調信号の歪みが相当改善した。しかし、前回の回路に見られた検波された変調信号の歪みを完全に除くことができなかった。

(2)ただし変調度が約80%までなら、かなり良好な歪みのないオペアンプによる理想ダイオード回路が実現できた。

(3)オペアンプによる理想ダイオード回路は、AM受信信号のマイナス電圧領域の信号をカットしてしまうため、AM受信信号のプラス電圧領域の信号の包絡線だけしか取り出せずAM受信信号のマイナス電圧領域の信号情報を失ってしまう問題があることは、前回の検証と同じ結果である。

(4)一般に知られているダイオード検波回路は、従来より言われてきている”包絡線検波”の理論に従った動作をしておらずAM受信信号のプラス電圧領域の包絡線信号電圧と、AM受信信号のプラス電圧領域の包絡線信号電圧が可算された出力動作が起こっている。

このspice計算からは、従来(少なくとも1965年以前)から現在まで言われている包絡線検波の理論による検波動作をしていないことが、再度確認された。





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